幸せの天秤
彼はそんなあたしをよそに、髪を掴み自分の方を向かせる。


「俺、純情な子が好きだって言ったよね」

「お願い、、、やめて、、下さい」


あたしはそう言うのがやっとだった。

彼はゲラゲラと笑い出す。


「良いねぇ。その強かな感じ」

あたしの態度が彼を煽ってしまったようだ。

彼はあたしに跨る。


来ていた服を捲り、下着も無理やり取る。

露わになった胸を見ながら、胸の蕾をいじめる。

それがだんだんとハードになっていく。



「痛い、、」

胸の蕾を強く摘まれ、声が出る。

「もっと、その顔見たい」


なんて言いながら、彼は行為を続ける。


彼との行為に快楽なんて一つもなくて、、、。

ただただ、、、早く終われと願った。


行為が終わると彼は部屋を出て行く。

その時、「僕から逃げようと思っても無駄だよ。
僕は逃がす気なんてサラサラないから、レンリちゃん」と、笑った。


彼が出て行くとまた「ガチャ」という音が聞こえた。

その音が耳を塞ぎたくなる。


あたしは一生ここから出られないの、、、、?

急に不安に襲われる。



あたしは引きずるようにシャワールームに行き、彼から触られたところを赤くなるまで洗った。



< 182 / 249 >

この作品をシェア

pagetop