幸せの天秤
病室に竜崎さんと2人きり。

竜崎さんはさっきから、口を開かない。

だから、自然とあたしも黙りる。



「ご飯食えよ」

まだ手を付けてない、ご飯を見る。

「、、、食べたくない」

「ガキぢゃないんだから」


ガキって、、、。

「竜崎さんって、バカなんですか?」

人なんだから、食べたくない時だってある。


「バカって、、、どっちがだよ」

竜崎さんは楽しそうに笑う。

バカって言われて喜ぶなんてこの人、変なんじゃないだろか。


「竜崎さんって、Mなんですか?」

「何がどう解釈したら、そうなんだよ」

まるであたしが変なことを言っているかのような言い方。


「だって、、、」

「俺はMじゃねぇ、どっちかって言うとSだ」


あまりに堂々と言うもんだから、笑ってしまった。




「あたし、どんな人でしたか?」

竜崎さんは何を考えているかわからない人だけど、
竜崎さんなら何を聞いてもちゃんと向き合ってくれる気がした。



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