幸せの天秤
「2人はなんでそんなに、あたしに良くしてくれるの?」

「好きなんじゃねぇ?レンリのこと」

「竜崎さんは?」


急に自分に振られて、拍子抜けした顔をする。


「、、、教えねぇ。知りたかったら、早く思い出せ、バ~カ」

さっきは思い出したくないなら思い出せなくてもいいといっていたのに、
今度は思い出せと言う、、、本当にわからない人だ。


「竜崎さんって、精神年齢低いんですね」

初対面にも関わらず、そんなことは言うあたしもどうかと思うが
竜崎さんなら許されるような気がした。

「うっせ~よ。レンリ、携帯どうした?お前に全然連絡がつかねぇ」


携帯、、、。

このご時世に、携帯を持っていないわけがない。

どうしたっけ?

財布とかはちゃんと持ってた。

落としたりでもしたのだろうか、、、。


「財布とか鍵はちゃんと持ってたけど、、、落としたのかな」

「落としたってお前なぁ。後で新しい携帯用意しとく」

「で、でも、、、」

「連絡取れないと不便だ」

なんて言われて、竜崎さんに甘える。


良い人なんだろう、竜崎さんも。

あたしの人生に関わっている、、、、大切な人なんだ。


竜崎さんとそれから、少し話して、帰って行った。



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