幸せの天秤
マリアのことを傷つけたかった訳じゃない。

あたしはどうして、誰かを傷つけてしまうんだろう。


記憶をなくしたあたしの為に、こんなにマリアは良くしてくれた。

なのに、自分の気持ちばっかりで、、、。


「冗談だよ。、、、、あたしは、あおと別れたんだもんね。
で、でも、進歩だよね。あおのこと思い出したってことは。
マリアや東条さんのことも、竜崎さんのこともこの勢いで思い出せればいいのに」(英語)

あたしは、明るく笑った。

ちゃんと笑えているかわからない。

でも、笑わなきゃ、耐えられない、、、。


「そうだね、、、」(英語)

マリアは涙を拭う。


「デザイン書いてみようかな?何か、思い出せるかもしれないし」(英語)

「うん」(英語)

マリアから用紙を貰ったが、どうやって書くのかわからない。



「ねぇ、どうやって書くの?」(英語)

マリアはあたしに書き方を教えてくれる。


「なんか、懐かしい。こうやって、レンリに教えるの」

なんて、嬉しそうに言う。

昔のあたしもマリアからこうやって、教えて貰ってたんだ。



思い出すことを辞めてしまおうか、、、。

マリアと友達になって新しい関係を気付けば良いんじゃないだろうか。


そしたら悩んだりしないで、楽に生きれるかもしれない。
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