幸せの天秤
あおとの関係がまだ、続いていて欲しかった。

こんなことなら、、、、、知りたくなかった。



あたしは部屋を出て、実家に向った。

どうして、あおと別れてしまったのだろう。

実家に行けば、あたしが知らない何かがわかるかもしれない。


実家に着き、チャイムを鳴らすか悩んでいると、あの人が出てくる。

「あら、何しに来たの」

これが、母親の口から出る言葉なのだろうか。

あたしは何も言わず、中に入る。


家の間取りだって、ここが何の部屋だったかもちゃんと覚えている。

あたしは自分の部屋だった、場所に向う。

部屋の中はホコリっぽいが、机やベット、タンスはそのままだった。


大丈夫、、、ちゃんとあたしの記憶中にも、ここで生きてたあたしがいる。

でも、なんでこの家を出たんだろう。

その後、あたしは、、、?

自分の中にある記憶は、高校生までってこと?

だとしたら、あたしは14年分の記憶がないだ。

その14年の間にあおとは別れて、マリアや東条さん、竜崎さんに出合ったってこと?


マリアと出合ったのは、あたしが19の頃だって言ってた。

19から26まであたしはアメリカで生活をしてた。

そして26の時に日本に戻ってきた。

それで、東条さんの所で働きだしたって言ってたっけ。

26から今まで、あたしはどうしてたんだろう。

あの見たこともない、お金が増え出した頃だ、、、。

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