幸せの天秤
日が落ちて、外は次第に暗くなっていく。

みんな、心配してるよね、、、。

帰らなきゃダメだっていうのもわかってる。


でも、あおが迎えに来てくれるかもしれないって思ったら、その場から動けなかった。

手の中にある戸籍謄本。

何度見ても、書いていることが変わることはない。



時間ばかりが、過ぎていく、、、。


なんで、あおはあたしを見つけてくれないの?

あたし、ここにいるよ?



だんだん、心細くなっていく。








「レンリ!!」

あたしの目からは涙が溢れる。


これが答えなんだ、、、。



ここはあたしとあおだけが知ってる場所。

なのに今、目の前にいる相手はあおじゃない。


息を切らした、竜崎さんだ。


「っはぁ~。こんなとこで、何してんだよ」


「な、、んで、、、、竜崎さ、、、んが?」

「偶然、通りかかった」

竜崎さんは、隣に座る。

偶然、、、そんな分けない。

スーツ姿で汗まで掻いて、、、あたしのことを探してくれたんだ。

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