幸せの天秤
苦しい、、、よ。


「レンリ、、、病院に戻ろう」

「、、、うん」

竜崎さんはタクシーを捕まえ、病院に戻った。

先生から、グダグダと怒られた。

終いには「退院するまで、外出禁止」なんて、言われた。

マリアは泣いていたのか、瞼が腫れている。

東条さんは「お帰り」と、優しく迎えてくれた。


3人を見送り、先生と病室に戻る。

「問題児だね、君は」

「それぐらいの方が、先生も飽きないでしょ」

「はぁ~。手が掛かって大変だよ」

呆れ顔をされる。


「で、外出はどうだった?」

「、、、疲れた」

「なんだよ、それ」

あたしはベットに横になる。


「先生、次いつ外出できる?」

「君、俺の話聞いてた?退院まで外出禁止」

「じゃ、いつ退院できる?」

「君がご飯食べるようになったら」

「なら、当分無理だね、、、」

今日だって、何も食べていない。

あたしの生活リズムの中に、食べるっていうものは無いのかもしれない。


いっそ、病院生活のままでも良いかもしれない。

何もしなくてもいいし、、、。
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