幸せの天秤
あおは優しくあたしを抱きしめてくれる。

あたしの架空の14年間なんて、どうでも良い。

あおが傍に居てくれるのなら、、、。


「レンリ、ここ病院だから」

そんなことすら、忘れていた。

「、、ご、めん、、、」

少し、名残り惜しいが離れる。



少し無言続く。


「、、、、どうして、ここに?」

やっと、口から出た言葉それだった。

「部長に聞いた」

「、、部長、、?」

「あぁ、東条さん」

あおと東条さんは同じ職場なんだろうか?


「東条さんと知り合いなの?」

「同じ職場なんだ」

今のあおのことなんて、何も知らない。

「じゃ、あおも建築関係なの」

「うん」




「、、、、、あお、あたし達結婚してたの?」

こんなこと、あおに聞いちゃいけないのかもしれない。

でも、他に聞ける人がいない。

マリア達は、あおと結婚してたことも教えてくれなかった。

だから、本人に聞くしかない。

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