幸せの天秤
お母さんのことがあってから人と向き合うのが怖くて、
自分が傷付かないように他人に線を引いてた。
その線を初めて越えてきたのがあおだった。
あたしが知らなかった世界を教えてくれた。
「他の男のキスマーク付けてた」
そうだった。
あおのことが好きだったのに、その気持ちを誤魔化すように他の人と付き合ってた。
「そんなこと、よく覚えてたね」
「俺がレンリが見つける時はいつも、、、他の誰かが居る」
あおは気付いてるの?
「思い出したんだろ、全部」
「、、、どうして」
「レンリが伊藤さんの作品を壊した時、あの時と同じ顔してた」
あおがいうあの時っていつのことなんだろう。
考えても、思いつかない。
「あの時、、、って」
「レンリが部屋を出て行った時」
「え?」
「何もかも諦めたような、顔してた」
あおに、あたしはどんな風に見えていたんだろう。
あたしが思い出しているのに気付きながら、あおは何も言わなかった。
「レンリ、、、俺たちなんで別れたんだ」
あおは、あたしがあおに聞いた質問をあたしにする。
なんで、、、それは、、、。
「、、、、あおに幸せになって欲しかったから。
あたしね、、、赤ちゃん産めない体なの」
あの頃は言えなかった、、、。
自分が傷付かないように他人に線を引いてた。
その線を初めて越えてきたのがあおだった。
あたしが知らなかった世界を教えてくれた。
「他の男のキスマーク付けてた」
そうだった。
あおのことが好きだったのに、その気持ちを誤魔化すように他の人と付き合ってた。
「そんなこと、よく覚えてたね」
「俺がレンリが見つける時はいつも、、、他の誰かが居る」
あおは気付いてるの?
「思い出したんだろ、全部」
「、、、どうして」
「レンリが伊藤さんの作品を壊した時、あの時と同じ顔してた」
あおがいうあの時っていつのことなんだろう。
考えても、思いつかない。
「あの時、、、って」
「レンリが部屋を出て行った時」
「え?」
「何もかも諦めたような、顔してた」
あおに、あたしはどんな風に見えていたんだろう。
あたしが思い出しているのに気付きながら、あおは何も言わなかった。
「レンリ、、、俺たちなんで別れたんだ」
あおは、あたしがあおに聞いた質問をあたしにする。
なんで、、、それは、、、。
「、、、、あおに幸せになって欲しかったから。
あたしね、、、赤ちゃん産めない体なの」
あの頃は言えなかった、、、。