幸せの天秤
話終わると、マリアはあたしのために泣いてくれた。
「あおと離れてから、幸せになんてなれないって思ってた。
でも、幸せだけが全部じゃないともわかった。
だって今、デザインの仕事が出来て、マリアと出会えて、後悔なんてしてないから。
あおと別れなかったら、アメリカに来ることなんて、なかっただろうから」
「レンリ~」
マリアはあたしに抱きつきながら、泣く。
あたしより10個も年上のマリアがなんだか子供のように見えた。
マリアの頭を優しく撫でる。
「あたしはレンリが居てくれてよかった。だって、辛いのにレンリのことを同情してる」
「人間なんて単純なんだよ。
自分より下だと思える人が居れば、自分は不幸じゃないって思えるから」
あたしはマリアに同情して、マリアはあたしに同情する。
そんなことなのに、自分はこの人よりマシだって思えたら、気持ち楽になる。
あたしとマリアはお互いを移す鏡だ。
お互いに、分かり合える本当の友達に慣れた気がした。
「あおと離れてから、幸せになんてなれないって思ってた。
でも、幸せだけが全部じゃないともわかった。
だって今、デザインの仕事が出来て、マリアと出会えて、後悔なんてしてないから。
あおと別れなかったら、アメリカに来ることなんて、なかっただろうから」
「レンリ~」
マリアはあたしに抱きつきながら、泣く。
あたしより10個も年上のマリアがなんだか子供のように見えた。
マリアの頭を優しく撫でる。
「あたしはレンリが居てくれてよかった。だって、辛いのにレンリのことを同情してる」
「人間なんて単純なんだよ。
自分より下だと思える人が居れば、自分は不幸じゃないって思えるから」
あたしはマリアに同情して、マリアはあたしに同情する。
そんなことなのに、自分はこの人よりマシだって思えたら、気持ち楽になる。
あたしとマリアはお互いを移す鏡だ。
お互いに、分かり合える本当の友達に慣れた気がした。