幸せの天秤
マリアは部長を気にも止めず、中に入って行く。

マリアの登場にみんな、困惑している。



「なんで、連れて来たんだ」

「本人はそれが目的で会社にまで来たようでしたし」


部長はマリアのことを聞いてきた。


「ヤッホー、東条」(英語)

マリアは部長に笑顔で手を振る。

そんなマリアの様子を見て、部長は何かいうのを諦めたようだった。

マリアは部署中を、好き勝手に歩きまわる。



「それ、コンクールの作品?」(英語)

マリアは桐谷さんに聞く。

桐谷さんは英語がわからないのか、マリアの質問の答えない。


「そうだ。マリアの事務所の奴も参加するんだろう」(英語)

桐谷さんの言葉に、東条部長が答える。


「ふーん。つまらないはね、東条の部下って言うから少し期待してたのに」(英語)

マリアはがっかりする。

「そんなに、自分の所は優秀なのか」(英語)

「レンリを超える子は居ないけど、このデザインよりは面白みはあるわ」(英語)


自信満々に言う、マリア。


「あの、なんて言ってるんですか」

桐谷さんはマリアの言葉を知りたいようで聞くが、部長は答えない。


「マリア、言いすぎよ」(英語)


あたしは、桐谷さんが可哀相になりフォローする。

「そうかしら、自分の実力を知るのも大切よ。もう1点は、誰の作品」(英語)


「青山、コンクールのデザイン持って来い」

部長はあおに命令した。


あおから受け取ったデザインを、マリアに渡す。

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