幸せの天秤
でも、どうしたらいいのかわからない。

26歳にもなって、嫌なことがある度に逃げだすなんて、
社会人としても失格なのもわかってる。


「自分がわからないの、、、」(英語)

「レンリの好きだった人って、青山なんじゃないの」(英語)

あおの名前が出たことにマリアの顔を見る。

「やっぱり。ちゃんと青山と話したの」(英語)


あおと話すことなんて何もない。

「あおと話すことなんて何も、、、」(英語)

「なんで?レンリは青山と会いたくて、日本に来たんじゃないの」(英語)




あおには、会いたかった。

あんな酷いことして、どんな顔で何を話せば良いの?

「あーーーーー。ムカつく。レンリは好きな人と会えてるんだよ。
なんで、思ったこと伝えないの。
あたしはどんなに彼に会いたくても、一生会うことなんて出来ないんだから」(英語)

マリアの大切な人は、もうこの世にはいない。

でも、あおには大切な誰かが傍に居るのに、あたしの想いを伝えたら、あおはきっと困る。



そんな、あおの顔なんて見たくない。

あおに傷付いて欲しくなんかない。


「あおには、もう大切がいるのに壊すなんてことできないよ」(英語)

「それって、レンリが傷付かないようにでしょ?」(英語)


違うって言いたいのに、言えない。

だって、本当のことだから、、、。


「レンリ、おかしいよ。なんで、相手に伝えないの?
赤ちゃん出来なきゃ、レンリたちの関係は壊れるような関係だったの。
それって、レンリが決め付けて彼から逃げたんでしょ」(英語)

「逃げてなんか、、、」(英語)

「レンリは逃げたんだよ!!
赤ちゃんが出来ないことを理由にして、彼に嫌われるのが怖くて」(英語)




「嫌われるのが怖くちゃダメなの」(英語)

マリアの言う通りだ。




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