did play...?
玄関があくと優介がでてきた。

黒のジャージ姿の優介が出てきた。

最初に目が会い、下を見た。

…震えがとまらなくなった。

すると、横田先輩があたしの手を

握ってくれた。…まるで元気づけて

くれるかのように。

「美麗の話について…聞きに来た。」

「…入れ」

優介はあたしと目をあわせようとは

しなかった。すぐ、後ろを向き、

階段へと案内する。

階段をのぼるときしむ音が聞こえた。

光がはいり、暗めのモノクロの部屋が

少し明るく見えた。

久しぶりな感覚と少し寂しくも

感じていた。

「美麗は最近、どうだ??」

「最近は少し吐血するが…痛みは

 ないみたいだし、大丈夫だ。」

すると、二人のまなざしがあたしに

向かっていた。

「え、えーっと…」

「お前、美麗になにもされてない?」
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