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第3章 痛み
先輩の話。

残酷で…悲しくて。

先輩のクールさのどこかに寂しさを

感じたのは気のせいじゃなかった。

「おはよう、梨花。」

「あ、おはよー」

挨拶をかわすと瑞姫は私の手を掴んだ。

「…付き合ったの!?」

(あ、昨日の…)

「あ、あれさ、違う意味の付き合って

 だったんだよね…」

と苦笑いをすると瑞姫はこけた。

「んなんだ…あ、さっき、先輩が

 『梨花来てる?』って…」

すると、ドアが同時に開いた。

「梨花おはよう」

風が入り教室のカーテンがふわっと

した。光がはいった。

(王子様に見える…)

「それでさ…お願いあるんだけど…」

すると、先輩はあたしの手を掴んだ。

「俺、昨日、いったとおり…

 複雑な関係なんだ。だから…」

なんだか…嫌な予感…

「俺と付き合ってるフリしてくんね?」

「「え」」
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