did play...?
梨花side

「り、梨花ッッ!」

息切れした竜太が優介の家に来た。

嘘かと思った。

さっきまで一緒にいたのに、

…久々にあった気がした。

「竜太…!な、何で…何で来たの!」

(違う、あたしが言いたいことは

 こんなことじゃない…)

素直な事がいえない自分。

…大好きな人に本当のことが

言えない…弱虫。

「竜太のこと、忘れようとしたのに!

 追いかけてこないでよ…!」

心の闇があたしを支配する。

素直じゃない悪い自分に。

「追いかけてきてほしくな…」

「俺は…俺は迷惑なんて一言も

 いってない!…お前のことが

 本当に好きだから…。

 じゃなきゃ追いかけて…こんなに

 必死になんねぇよ…!!」

涙が溢れた。

こんなに自分に必死になって

愛してくれる人がいる。

ゆっくり考え直した。

確かに迷惑だなんて

一言もいってなかった。
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