おいしいみるくのつくりかた!
「っそ、そんなに怒らないでよっ、あははっ」
「だってハルが意地悪だから・・・」
「ごめんな、これで許して?」

ハルが椅子から立ち上がって陽子のもとへ来て、優しく口づけを落とした。
ちゅっ、というリップ音と、ミルクの甘い匂いがする。

「許してくれる?」

ちょっと申し訳なさそうに、眉を下げるハル。
そんな顔をされたら、許さないわけにはいかないことを彼はわかっているのだろうか。

「・・・うん」
「もう怒ってない?」
「怒ってないよ」

すると、ハルの顔がぱあっと花が咲くように明るくなった。

「ありがとう、陽子。大好き」
「調子に乗るなーっ!」

今度はしっかりタックルが決まった。


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