clover's mind
十話 愚か者の疾走
◇失格
翌日。
うだうだと考え事をしていて寝不足。
もちろん良い方法が思い浮かぶわけもなく。
「お、おはよう~」
「おはよ……」
結局、今日の会話は“のっけ”からこんな感じなわけで。
その後も終始当たり障りのない会話以外、空気を変えるための言葉をかける隙すらないありさま。
ほら、みてみろよまゆみの表情。
ん?
みえない?
あぁ、それもそうだな。
っと、別段不機嫌そうな顔をしてるわけじゃぁないんだよ。
むしろお客さんと接してるときなんてうっとりするくらい、まるでひまわりのような大輪の笑顔を咲かせちゃったりして、うぅ~ん、やっぱりいいよなぁ……。
って、そうじゃなくて、だ。
あ、ほら!
俺と視線が合いそうになる瞬間。
“無表情”になった。
しかも、
「なぁ、まゆ──」
「マスター。珈琲のストックがもうあまりないですよ」
「ん? おう。了解」
な?
俺から話しかけようとすると何かしら会話そのものを避けようとするんだよ。
うだうだと考え事をしていて寝不足。
もちろん良い方法が思い浮かぶわけもなく。
「お、おはよう~」
「おはよ……」
結局、今日の会話は“のっけ”からこんな感じなわけで。
その後も終始当たり障りのない会話以外、空気を変えるための言葉をかける隙すらないありさま。
ほら、みてみろよまゆみの表情。
ん?
みえない?
あぁ、それもそうだな。
っと、別段不機嫌そうな顔をしてるわけじゃぁないんだよ。
むしろお客さんと接してるときなんてうっとりするくらい、まるでひまわりのような大輪の笑顔を咲かせちゃったりして、うぅ~ん、やっぱりいいよなぁ……。
って、そうじゃなくて、だ。
あ、ほら!
俺と視線が合いそうになる瞬間。
“無表情”になった。
しかも、
「なぁ、まゆ──」
「マスター。珈琲のストックがもうあまりないですよ」
「ん? おう。了解」
な?
俺から話しかけようとすると何かしら会話そのものを避けようとするんだよ。