clover's mind
で、残念ながら俺は男でまゆみは女。
自分が鈍感だなんてできるなら思いたくはないところだけれど、たぶん、おそらく、いや間違いなく俺が見落としてるなにかがきっとあるんだろう。
やれやれ……。
どうしたものか……。
なんて、心の中で日本海溝よりも深いため息をつき、
「お待たせ致しました。カフェ・オレです」
ハムスターが必死に走る回し車の様に脳みそをくるくる回転させつつ客の下にカフェ・オレを届けた俺は──
「あ!?」
──“ソレ”
に気付いて即座に言葉を失い、血の気が砂嵐のような音を立てて引いていくのを聴いた。
にもかかわらず、客の会話がいやに鮮明に俺の耳にすべり込んでくる。
自分が鈍感だなんてできるなら思いたくはないところだけれど、たぶん、おそらく、いや間違いなく俺が見落としてるなにかがきっとあるんだろう。
やれやれ……。
どうしたものか……。
なんて、心の中で日本海溝よりも深いため息をつき、
「お待たせ致しました。カフェ・オレです」
ハムスターが必死に走る回し車の様に脳みそをくるくる回転させつつ客の下にカフェ・オレを届けた俺は──
「あ!?」
──“ソレ”
に気付いて即座に言葉を失い、血の気が砂嵐のような音を立てて引いていくのを聴いた。
にもかかわらず、客の会話がいやに鮮明に俺の耳にすべり込んでくる。