clover's mind
 と、考え事をしてる間にお湯が沸いたようだ。

 ここであまり沸騰させるのはよろしくない。

 火から下ろして気泡を落ち着かせ、珈琲の粉を小さなカップ一杯分の大きさしかない専用の鍋にのせたドリッパーの濾紙にいれる。

 ここからが一つ目のポイント。

 いきなりなみなみとお湯を注いではいけない。

 まずは“○”を一つ描く。

“蒸らし”という作業だ。

 これで香りがよくたつようになり、粉が“焦げる”のを防ぐことができるってぇわけだ。

 いきなり全部注いじまうと味にエグ味がでてしまうのだよ。

 恋も珈琲も“焦る”とろくなことがないってこったな。

 その後は何回かにわけてドリップする。
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