俺はこわくない!!
「グーパー?なんだ、それ」
「んと、じゃんけんの種類だよ。『グーとパーで分かれましょ』のかけ声でグーかパーを出して、同じ方を出した人同士で分かれるの」
「では、そうしましょうか」
全員異論はない。拳を作って、かけ声を合掌するーー
「グーとパーで分かれーー」
この辺りで、それぞれが何を出すつもりか、頭に流れ込んでくる。
「ーーましょ!」
カインとウィルはグー。ミカはパー。ーー俺は、パーを出した。
「あ、きれいに分かれたね」
「ああ。この組み合わせで探すか」
「だな。んじゃ、どっちが先に見つけるか競争しようぜ!行くぞ、ウィル!」
「あっ、ちょっと!待ってくださいよ!」
勢いよく駆け出したカインに、慌ててウィルがついていく。
「……完全にあたしたちの誰かが見つける前提なんだね」
「ガキだな。ーーともかく、俺たちも探すか」
「うん!」