俺はこわくない!!


 驚いたように言うミカの目には好奇心が浮かんでいる。
 種族間の違いを好意的に受け入れられるのは、彼女の強さだろう。

「悪魔族は、生物の魂ならなんでも喰えるからな」

「へ?オバケって、生きてるの?」

「俺たちは、肉体を失って魂のみで生きている存在、として認識しているが」

「そうなんだ。ーーなら、そんなに怖くないかも」

 少しは安心できたようで、足取りが軽くなった。

「んー……全然見つからないね。ーーそもそも、特別なキャンディーって、どんなの?」

 ーーああ。ミカには‘特別なキャンディー’としか説明していなかったな。

 驚く顔が目に浮かんで、思わず口元が緩む。

「見ればすぐ分かるーーほら、いたぞ」

「へ?いた?」

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