俺はこわくない!!
足の長さに反して、とても速い。距離は縮まらないまま、特別なキャンディーは、住宅の壊れた扉から中に入ってしまった。
「……はぁ、はぁ……家に入っちゃった、ね。入る?」
「そうだな。ーーだが、建物の中には罠が散りばめられているからな。気をつけろ」
「え、罠?」
「ああ。トリック・オア・トリートだ。罠を回避してキャンディーを手に入れなければならない」
「……トリック・オア・トリートって、そんな意味だっけ……」
ミカの認識している『トリック・オア・トリート』は、少し違うらしい。が、このハロウィンタウンではそういう意味だ。不死身の俺はともかく、ミカが罠にかからないよう注意しなければ。