私の彼氏様
「龍せんぱ~い!!」
そう言って龍の首に巻きつく後輩。
この子は最近龍のことが好きなサッカー部マネージャー舞花。
「舞花、暑い」
そう言って自分から突き放す龍。
「あ、こんにちは。気にしなくてもいいですよ?すぐに終わるんで」
そう言って目が笑ってないけど、口元がニヤリと笑っている。
「あ、はい」
そうしか言えない自分にため息が漏れた。
「もぉ、先輩羨ましいです。そんな綺麗で!!」
龍はニヤリと意地の悪い笑みを零したのに気づかなかった。
「舞花、お前…」
え?ここで何言うわけ?
まさかの<俺と付き合え>とか?
まぁ、私より舞花ちゃんの方がかわいいけどさ…。
「眼科行け、香華のどこが綺麗だ」
クックックと笑う龍を見て拗ねるモードに入った私。
「え~?私めちゃくちゃ視力いいですよ~?」
満面の笑みで龍の腕に巻きつく腕。
うん、見てるとイラついてきたのでもう視界に入らないようにした。