チェリー~君が呼ぶ、あたしの名前~


…ごめんね、マモル。


多分幾つも、サインはあったはずで。


でもいつも自分のことばっかりなあたしは、


マモルのサインを見逃してた。



…ねぇマモル。


空の話をした時、


誕生日プレゼントの話をした時、


虹を教えてくれた時、


"サクラ"さんの話をした時…



マモルは、どんなことを思ってた?


見えない星を、

見えない虹を、


見上げる気持ちはどんなものだった?




…ごめんね、マモル。


あなたの暗闇を、


あたしは少しもわかってあげられてなかった。


目を閉じて、同じ暗闇を感じても、


あなたの辛さをわかってあげられない。





ごめんね、マモル。



あなたはいつも、あたしに光をくれたのに、


あたしはあなたに


光をあげられない。





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