女装系男子。

「…雅?」



「嘘つきをかばうことなんかしなくていいんだよ、」



そう言うと私に腕を回し、後ろから抱き締めてきた



「瑞希が男なのは知ってるから、隠さなくていいよ」



「う…うん…」



女子に抱きつかれてるのに、何か落ち着かない…



何故か緊張している私の、赤くなっているだろう耳に軽い痛みが走った



「い…っ」



「女子にドキドキしちゃってるの…?」



「み…雅…どうしたの…っ!」



雅に耳を舐められゾッとした



「和華、私和華が大好き、壊して泣かせたいくらい大好き、」



「何言って…」



「和華が欲しい」



耳元で囁かれ、恥ずかしさのあまり血液が沸騰しそうだった



「み…雅…私達同性なんだよ…?」



「関係ないと思うよ、」



六時の、古いブランコの回りには誰も来ない



雅はうしろから私の太股に軽く触れ、胸辺りまでをなぞってきた



「やめて雅…」



「同性じゃなきゃいいの?」



「い、いや、う、まぁ、っ」



体を触られる初めての感覚に寒気が走る



「じゃあ、」



澄んだ声でそう言って、雅は息を吸った



「俺が男ならいいんだよね?」



「…!?」



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