女装系男子。
急に態度変えられると困る…
転入当時は雅みたいな感じだったのにな…
「一緒にすんな」
「え!?また!?」
「顔に出てんだよ」
学校につき教室に入る
雅はまだ教室にいなかった
「私達席近くてよかったね!」
「…素晴らしい演技だね」
「ありがと」
どうしたらこんな自然に高い声が出せるんだろう…まぁ瑞希は女子の中では低い方だけど
チャイムが鳴ると同時に雅が教室に入ってきた
「あ、みや…」
「目合わせんな」
後ろから聞こえる声に応えて、私は先生の方を見ていた
その後、午前の授業は雅とは目も合わず口も聞かなかった
昼休み、雅が一日黙っているわけがない
「じゃ和華、すぐ終わるから、気を付けてね?」
「大丈夫、いってら、」
サッカー部の呼び出しがかかって、瑞希はグラウンドに向かっていった
まぁ雅もサッカー部だし、本でも読んでよ…
「和華、暇そうだな?じゃあこのプリント多目的室に置いてこい」
「はぁ?まじか…わかりました」
担任の安部ちゃんに言われ一階の多目的室にプリントをもってむかう
はぁ…面倒臭い…げ
一階の階段の一番下に雅が待っていたかのように私を見ていた
その顔はすごく優しかった
「和華、」
階段では沢山の生徒が行き来するので、雅の声は高かった
「ちょっと無視?」
横を通り過ぎようとすると、右腕を捕まれた