愛されない月姫

「行くぞ、ただお前が動かないから、待ってただけだ。」



その言葉が私はうれしくて、


真っ赤になる顔を隠すために

また下を向いたら、玲は何も言わず


手を差し出してきた。



私が恐る恐る手をとったのを確認すると、握り締めて


歩き出し下まで行った。



私はその間ずっと顔を上げられなかった。



そんな私たちが下に行くとからかわれたのは、

言うまでも無い。



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