愛されない月姫
家にて

ルンルン気分で家に帰ると家の前に家族がそろっていた。どうやらこれから出かけるようだ。

私はさっと塀の影に隠れた。
浮かれていて気づくのが遅れてしまったため話声が聞こえるところまで近くにいた。


「おかあさん、今日は何食べに行くの」

どうやらこれからご飯しにいくようだ私抜きで。


「なににしましょうか?久しぶりにあのステーキや行ってみる?」



あのステーキ屋とは、たぶん何度かいっていたかなり高い店だと思う。
結構値段張るのに太っ腹だなーなんてのん気なことを考えていた。

「え、ステーキ?ごめん私今体重気にしててあまりカロリーの高いものは」

「あら、体重なんて気にしなくても沙希は十分やせてるじゃない」

その後少し考えて

「わかった、あなた好きな人いるのね!」


この言葉を聞いて私は心臓が激しく動くのがわかった。
理由は自分でもわかっている、沙希が好きなひとが玲だと気づいていたから。

沙希は猫かぶりだけど、私よりずっとかわいい。だからとても心配になってしまう





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