【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
「…はぁ…はぁ…。」

力が抜けて、息を吐く私に

避妊具を装着した咲輝翔さんは

私の腕を引っ張って体を起こさせると

腰を持ち上げて私を跨がせた。

彼と目線が合い

見つめ合う姿勢になった。

これから始まる事にドキドキする。

「…ずっと好きだった。
羽美花の『彼』になって
こんな関係になりたいと
ココロの片隅で叶わぬ想いに苦しんだ。
でも、やっと、叶う…。
俺の羽美花…俺の『姫』」

熱く私を見つめて囁く彼は

潤いを増す私をグッと貫いた。

「…んんっ……ん!!」

たまらず、首にしがみついて抱きつくと

彼は抱き締め返し、大きな息を吐く

そして

「…羽美花…俺を感じろ!!
そして、笠置と重ねた情事を忘れろ!
…愛してる…俺の『姫』」

そう言って律動を始めた。


寝室内に響く私の喘ぐ声。

会社では絶対聞く事なんてない

乱れた彼の吐息。

突き上げられる快感。

「…まだ…しめないでくれ。
久々過ぎて…我慢が…。
出来なくなりそうだから…。」

余裕がなさそうで

でも、感じてくれている。

敏感になった私のカラダは

些細な事にも反応して声が出る。

冬なのに暖房がついているせいか

お互いの体はじんわりと汗ばみ始めた。

はぁ…っと息を吐いた彼は

前髪をサイドにかき分け

ギュッと抱き締めた私の肩に顎をのせ

繋がったまま私をゆっくり寝かせた。








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