【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
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付き合い始めてすぐの頃に
咲輝翔さんに貰った合鍵で
彼のマンションへと入って
夕食作りをしている私。
思ったより冷蔵庫には
たくさんの食材が入っていた。
しかも
私が使いそうなモノばかりだった。
ご飯もちゃんと炊飯器にある。
今日の為に
私が作る為に備えて
咲輝翔さんが用意していたのかな。
そうだとしたら…何か嬉しい。
同時に、さすが…ぬかりない。
そう思った。
メールを見ずに残業していたから
少し慌てたけど
20:30までに何とか間に合った。
テーブルに並べて
ホッとした時
“ピンポーン”と
インターホンが鳴った。
画面を確認すると
咲輝翔さんで間違いなかった。
あと数分で帰ってくる。
私は玄関へと向かった。
鍵が開いてドアの扉が開いた。
長身でダークブルーのスーツ。
お洒落に着こなしている
私の彼、咲輝翔さんが入って来て
玄関をロックした。
そして、私に鞄を渡し
ネクタイを緩めると
「…ただいま…羽美花。
来てくれて嬉しいよ。」
と言って、私の頭を撫でた。
その仕草にドキッと胸が高鳴った。