【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
ベッドが軋み、スプリングが揺れる。

覆いかぶさる咲輝翔さんの

カラダの重みを受け止めて

さっきとはまた違った律動と快感に

崩壊しかけている私は

筋肉質な彼の肩や背中に

爪を立ててしがみついて引っ掻いた。

呻きながらも攻める彼から

「…愛してる。」

「…ずっと好きだった。」

その妖艶な瞳で

熱く見つめられ、求められる。

「…私も…ずっと愛されたい…。
…咲輝翔さん…欲しい。」

私も見つめ返し、自らも求めた。

「…ああ、愛してやる。
俺は笠置以上に……だから
早くアイツを忘れてくれ…。」

不安そうに私に囁く彼に

言葉にならない私はただただ頷いた。

……大丈夫。

もう私の心の中は

あなたの愛がたくさんの咲いてるよ。

花の甘い蜜がたくさん溢れ出して

あなたと言う蝶を求めて滴り落ちる。

顔を歪める彼に

私はギュッとしがみついて

「………あぁっ!!」

真っ白な世界に足を踏み入れた。

その世界にも

ヒラヒラと美しい花びらが舞い落ちて

温かい空気感の中で

その美しさに見惚れ

花びらを両手で受け止めながら

私はそっと目を閉じた。

何だか満たされたような気分。

私のココロはあなたの愛と

あなたの花で満開に咲き誇る。

もう私は…後戻りは出来ないよ…。


…満君…さようなら。

あなたと過ごした日々にさようなら。

愛されていたと思っていたのは

幸せだと思っていたのは

私だけだったのかな?

…やっと、吹っ切れたよ。

あなたを想い続けた日々に。

もう…ピリオドを打つからね。

私はもう、咲輝翔さんの『姫』で

欲を言えば『花』にもなりたい。

そして、あなたは私の『彼』。

『彼』と『姫』は

たった今、熱く甘い時間を共有して

お互いを求め合った。



















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