【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
夕食後、咲輝翔さんには
お風呂へ行って貰い
その間に私は洗い物をする。
1人暮らしには
広すぎるほどのリビング。
彼がつけている
シトラス系のコロンの香りが
まだ微かに残っていた。
「…いい香り。」
私の大好きな彼の香り。
こうして彼の生活空間に
私はいられる権利を与えられている。
嬉しいな…。
顔も綻んできた。
でも…。
同時に再び不安の世界へと
戻されてしまう。
彼に飽きられてしまう日が
いつか来るんじゃないかって…。
私の事が好きだと言ってくれている
この言葉をずっとずっと
信じていてもいいのかな?って…。
あの人はバツイチだから
もう、面倒だと思ってるかな?
私との……って、少しは
考えてくれてたりするのかな?
それとも、私の事は
彼の中では彼女として
キープしたままだけど
考えてはない。って事も
ないとは言い切れない。
悪い方へとつい考えてしまう。