【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
私は向きを変えられた。
久々に見る咲輝翔さんは
相変わらず端正で妖艶ながらも
優しく私に微笑んでくれた。
安心して、再び涙がポロリと溢れた。
「…あなたを傷つけてごめんなさい。」
私の口から
素直な謝罪の気持ちが溢れた。
「…いや、俺が悪い…俺の方がごめん。
また羽美花に嫌な想いをさせたな。」
そう言って
私の涙をハンカチで拭った後
「…笠置、何をしている?
仮にもお前はまだ自宅謹慎中だぞ?
裏切って捨てた元カノに
今さら何の用だ?
逆恨みするなら甚だしいぞ。」
私を引き寄せながら満君を睨みつけた。
すると
「…逆恨みなんてしません。
俺はただ…羽美花に対して
謝りに来ただけです。
謝らせて欲しいだけです。
…お願いします。
少しだけ時間下さい…謝らせて下さい。
…お願いします。」
さっきとは違う
弱々しい声で満君は頭を下げた。
それを聞いた彼は暫く考えた後
「…わかった。」
引き寄せていた腕を緩めて
私の手を“キュッ”と握ると
「…ここにいる。後ろにいるから
アイツの謝罪を聞いてやれ。」
そう言って手を離すと前に向かせた。
不安に振り向くと
“大丈夫だ”と瞳がそう言ってる。
頷いて深呼吸を一つすると
「…聞きます。」
そう言って満君に向き合った。
「…裏切って、傷つけて悪かった。
謝っても済まされない事はわかってる。
会社からの処分はきちんと受け入れる。
それに、俺…夜に羽美花の実家に行って
親父さん達や奏翔にも謝りに行く。
殴られてくるよ。」
切なそうな顔をした満君は
「…もう二度と現れないから。
羽美花の前にも、野村家の前にも。
今まで本当にありがとう。
本当に申し訳なかった。」
満君はもう一度私に頭を下げた後
彼をチラリと見て
「…誰にも口外しないから。
亜由子も言ってある。
俺が言える立場じゃないけど
幸せになってくれ。
…じゃあ。
氷室部長ありがとうございました。」
そう言って
深々と頭を下げた満君は
私達に背を向けて歩いて行った。
そのまま振り返る事なく。
「…笠置さん、元気でね!」
満君に向かって叫ぶと
背を向けたまま
片手を軽く上げてくれた。
久々に見る咲輝翔さんは
相変わらず端正で妖艶ながらも
優しく私に微笑んでくれた。
安心して、再び涙がポロリと溢れた。
「…あなたを傷つけてごめんなさい。」
私の口から
素直な謝罪の気持ちが溢れた。
「…いや、俺が悪い…俺の方がごめん。
また羽美花に嫌な想いをさせたな。」
そう言って
私の涙をハンカチで拭った後
「…笠置、何をしている?
仮にもお前はまだ自宅謹慎中だぞ?
裏切って捨てた元カノに
今さら何の用だ?
逆恨みするなら甚だしいぞ。」
私を引き寄せながら満君を睨みつけた。
すると
「…逆恨みなんてしません。
俺はただ…羽美花に対して
謝りに来ただけです。
謝らせて欲しいだけです。
…お願いします。
少しだけ時間下さい…謝らせて下さい。
…お願いします。」
さっきとは違う
弱々しい声で満君は頭を下げた。
それを聞いた彼は暫く考えた後
「…わかった。」
引き寄せていた腕を緩めて
私の手を“キュッ”と握ると
「…ここにいる。後ろにいるから
アイツの謝罪を聞いてやれ。」
そう言って手を離すと前に向かせた。
不安に振り向くと
“大丈夫だ”と瞳がそう言ってる。
頷いて深呼吸を一つすると
「…聞きます。」
そう言って満君に向き合った。
「…裏切って、傷つけて悪かった。
謝っても済まされない事はわかってる。
会社からの処分はきちんと受け入れる。
それに、俺…夜に羽美花の実家に行って
親父さん達や奏翔にも謝りに行く。
殴られてくるよ。」
切なそうな顔をした満君は
「…もう二度と現れないから。
羽美花の前にも、野村家の前にも。
今まで本当にありがとう。
本当に申し訳なかった。」
満君はもう一度私に頭を下げた後
彼をチラリと見て
「…誰にも口外しないから。
亜由子も言ってある。
俺が言える立場じゃないけど
幸せになってくれ。
…じゃあ。
氷室部長ありがとうございました。」
そう言って
深々と頭を下げた満君は
私達に背を向けて歩いて行った。
そのまま振り返る事なく。
「…笠置さん、元気でね!」
満君に向かって叫ぶと
背を向けたまま
片手を軽く上げてくれた。