【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
友人や尊敬する先輩が結婚…。

…妊娠…出産…おめでたいの嬉しい。

でも、おめでたい話が続くと

やっぱり心と頭の片隅では

『私はこの先結婚出来るのかな?』

『咲輝翔さんは、ずっと一緒に
私とこの先もいてくれるのかな?』

そう思ってしまう事がないワケじゃない。

だって、私は

氷室部長…咲輝翔さんから

将来の事を具体的に何も言われてない。

聞かされてはいないから…。

『好き』『愛してる』と

私を強く激しく抱く日もあり

時には

独占欲が強くて、嫉妬してくれる。

でも、だからと言って

結婚に結びつくとは限らない。

まだ1年半だから早いのかな。

でも、1年半だからそろそろ…。

私の中に2つの想いが入り混じる。

咲輝翔さんは

24歳…私の年齢の時に結婚して

25歳で離婚したとだけ聞いている。

それ以上は聞いていない。

いや…聞けなかった。

『怖くて聞けていない』が

正しいのかもしれない。

結婚も離婚も経験している人だから

結婚は懲り懲りだと思っているかな。

もうその気もないかな。

じゃあ、もしそうなら

私の存在は何なのかな?

『好き』『愛してる』の言葉は

どんな想いで言ってたのかな?

聞きたくても聞けなくて

重いオンナと思われるのが恐くて

口にしたら

結婚した茉優莉先輩や

出産した花菜子や

妊娠した亜美ちゃんや

婚約間近の麻美先輩の事を

私が羨ましがってると勘付かれたり

その気がまだなかったら

離れていかれるんじゃないかって

思ってしまう。

だったら、いつか言って貰える日まで

黙っている方がいいと思うけど

私も24歳…意識してしまう。

『結婚』の2文字。

かつて…22歳の私は

彼じゃない人と意識して

結果裏切られて振られてしまった。

その過去があったから

彼とこうして付き合っている。

もう、嫌な想いはしたくない。

傷つきたくはない。

ねえ、咲輝翔さん。

この2文字を意識しててもいいかな?
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