【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
*****
「…えっ!?嘘…?」
点滴をされたままの私は
顔だけ右を向いたまま
茉優莉先輩の言葉に驚いた。
「…うん。」
先輩は頷いた後で
「一昨日の夜に、菊田係長さんから
夫に電話があったの。
花菜子ちゃんが羽美花ちゃんから
“氷室さんの復縁話”を聞いて
直接氷室部長に電話したらしいけど
繋がらなかったらしくて…。
だから、夫なら知ってるかもしれないと思ってかけてきたみたいなの…。」
藤堂部長にまで話が広がった事に
「…すいません。」
呟くように謝った。
でも、茉優莉先輩は
「…謝らなくていいよ。
大好きな人の事で不安になった事は
わからなくないから…。」
と、前置きした上で
「…夫はその話を聞いて
『サキ兄は
“元妻と再婚相手の連絡先は知らない”
って言ってたし
“元妻と会う・復縁する”なんて
ありえないし、聞いた事ないし
サキ兄は
“近々両親や夏希夫婦にも
羽美花を紹介するつもりだ”
って言ってたから
そんないい加減な話はありえない』
って。」
「……。」
ご両親に紹介?…初耳だった…。
本当に本当?
本当に静花さんとは
連絡は取り合ってないの?
それに気になった名前
「…なつきさん?」
私の言葉を聞いた先輩は
「…ああ、“夏希さん”の事?
夏希さんは、氷室さんの妹で
夫の双子の弟の貴継さんと
今年結婚したの。聞いてなかった?」
あっ…心当たりがあった。
「…思い出しました。」
3月に確か結婚した
妹の夏希さんの話を聞いた事があった。
デジカメの写真も見せて貰ったっけ。
忘れてしまうくらい
最近の私の頭からは大切な話が
抜けてしまっていた。
「…夫も氷室さんに電話したけど
やっぱり繋がらないから
夏希さんに電話で確認したの。
そしたら
『そんな事は絶対にありえないし
兄から最近『“野村羽美花さん”て女性と
実は一昨年の冬から交際してる。
今度こそ絶対に幸せになりたいし
近々紹介する。』って私や両親にも
この間連絡があったばかりだから
両親も大喜びしてた
それに、あの女と復縁なんてないから
兄にも確認取るし、甲田の家にも
抗議しておくわ』って言ってたって。」
その話を聞いた途端
私の目から涙が溢れ落ちた。
「…えっ!?嘘…?」
点滴をされたままの私は
顔だけ右を向いたまま
茉優莉先輩の言葉に驚いた。
「…うん。」
先輩は頷いた後で
「一昨日の夜に、菊田係長さんから
夫に電話があったの。
花菜子ちゃんが羽美花ちゃんから
“氷室さんの復縁話”を聞いて
直接氷室部長に電話したらしいけど
繋がらなかったらしくて…。
だから、夫なら知ってるかもしれないと思ってかけてきたみたいなの…。」
藤堂部長にまで話が広がった事に
「…すいません。」
呟くように謝った。
でも、茉優莉先輩は
「…謝らなくていいよ。
大好きな人の事で不安になった事は
わからなくないから…。」
と、前置きした上で
「…夫はその話を聞いて
『サキ兄は
“元妻と再婚相手の連絡先は知らない”
って言ってたし
“元妻と会う・復縁する”なんて
ありえないし、聞いた事ないし
サキ兄は
“近々両親や夏希夫婦にも
羽美花を紹介するつもりだ”
って言ってたから
そんないい加減な話はありえない』
って。」
「……。」
ご両親に紹介?…初耳だった…。
本当に本当?
本当に静花さんとは
連絡は取り合ってないの?
それに気になった名前
「…なつきさん?」
私の言葉を聞いた先輩は
「…ああ、“夏希さん”の事?
夏希さんは、氷室さんの妹で
夫の双子の弟の貴継さんと
今年結婚したの。聞いてなかった?」
あっ…心当たりがあった。
「…思い出しました。」
3月に確か結婚した
妹の夏希さんの話を聞いた事があった。
デジカメの写真も見せて貰ったっけ。
忘れてしまうくらい
最近の私の頭からは大切な話が
抜けてしまっていた。
「…夫も氷室さんに電話したけど
やっぱり繋がらないから
夏希さんに電話で確認したの。
そしたら
『そんな事は絶対にありえないし
兄から最近『“野村羽美花さん”て女性と
実は一昨年の冬から交際してる。
今度こそ絶対に幸せになりたいし
近々紹介する。』って私や両親にも
この間連絡があったばかりだから
両親も大喜びしてた
それに、あの女と復縁なんてないから
兄にも確認取るし、甲田の家にも
抗議しておくわ』って言ってたって。」
その話を聞いた途端
私の目から涙が溢れ落ちた。