【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
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忘れていた頃に、咲輝翔さんと私は
豊島亜由子と甲田静一から
嘘の復縁話や誹謗中傷に関する
謝罪を受けた。
綿貫主任に付き添われて
待ち合わせ場所へ現れた2人は
神妙な面持ちで私達の前で
深く頭を下げて謝罪をした。
緊張感と若干のトラウマが残る私は
言葉が出なくて黙って謝罪を聞いた。
私の隣で寄り添うように座る彼は
私の右手をずっと握ってくれていた。
時々『大丈夫だ…傍にいる。』
『何も喋らなくていい。』と
そっと囁かれて、私は頷いて甘えた。
彼の優しさと繋がれた手が
安心させてくれた。
「…告訴しない代わりに
二度と故意に俺達の前に現れるな!
今後彼女を傷つけるような真似をしたら
その時は…通報でも何でもする。
…覚悟しとけよ。
あと、静一。
甲田家とは完全に縁を切る。
二度と俺達の聖域に
土足で入り込むなよ…いいな?
わかったらとっとと消えろ!」
彼は低く、だけどハッキリとした声で
2人に言い放つと、2人は
「…申し訳ありませんでした。」
「…すいませんでした。」
と、もう一度深々と頭を下げると
それぞれ手土産を置いて立ち去った。
私はその後暫く
2人に会う事はなかった。
しかし、豊島亜由子だけ
数年後に再会する事になる。
でも、その時
『綿貫亜由子』に変わっているとは
周囲は勿論の事、恐らく彼女本人も
彼女の夫になる綿貫主任(後に課長)も
今はまだそんな運命に結びつく事に
全く気づいていない。
勿論、数年後に彼と私も驚いた事は
言うまでもない。
忘れていた頃に、咲輝翔さんと私は
豊島亜由子と甲田静一から
嘘の復縁話や誹謗中傷に関する
謝罪を受けた。
綿貫主任に付き添われて
待ち合わせ場所へ現れた2人は
神妙な面持ちで私達の前で
深く頭を下げて謝罪をした。
緊張感と若干のトラウマが残る私は
言葉が出なくて黙って謝罪を聞いた。
私の隣で寄り添うように座る彼は
私の右手をずっと握ってくれていた。
時々『大丈夫だ…傍にいる。』
『何も喋らなくていい。』と
そっと囁かれて、私は頷いて甘えた。
彼の優しさと繋がれた手が
安心させてくれた。
「…告訴しない代わりに
二度と故意に俺達の前に現れるな!
今後彼女を傷つけるような真似をしたら
その時は…通報でも何でもする。
…覚悟しとけよ。
あと、静一。
甲田家とは完全に縁を切る。
二度と俺達の聖域に
土足で入り込むなよ…いいな?
わかったらとっとと消えろ!」
彼は低く、だけどハッキリとした声で
2人に言い放つと、2人は
「…申し訳ありませんでした。」
「…すいませんでした。」
と、もう一度深々と頭を下げると
それぞれ手土産を置いて立ち去った。
私はその後暫く
2人に会う事はなかった。
しかし、豊島亜由子だけ
数年後に再会する事になる。
でも、その時
『綿貫亜由子』に変わっているとは
周囲は勿論の事、恐らく彼女本人も
彼女の夫になる綿貫主任(後に課長)も
今はまだそんな運命に結びつく事に
全く気づいていない。
勿論、数年後に彼と私も驚いた事は
言うまでもない。