【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
「羽美花ちゃんは
笠置さんにも愛されてるし
A社の氷室課長さんとも知り合いだし
羨ましいなぁ…。」
亜美ちゃんの言葉に
「…えっ!?知り合いじゃないよ!
ただ、気分悪かった時に
助けて頂いただけだよ…。
あの時私も花菜子も
氷室課長の名前も社名も
聞くの忘れてたし
入社してからやっと
お礼言えたんだから…。
それに…A社ですれ違っても
挨拶程度でそんなに喋らないし
敷居が高そうな人で喋れないよ。」
私は慌てて否定した。
花菜子はフフッと笑いながら
「…でも、あの時の
氷室課長はカッコ良かったよ。
羽美花ちゃんを抱き上げて…。」
「…あー!!花菜子ってば
恥ずかしいから言わないで!!」
私は真っ赤になりながら
残りのご飯を平らげてお茶を啜った。
「ハイハイ。
笠置さんが嫉妬するんでしょ?
あの日本当は笠置さんが
説明会の担当だったのに
研修会で出張になったから
経理部の別の人が代理で
担当したのよね?」
「…うん。」
「で、後からその人から
羽美ちゃんの話を聞いた笠置さんが
氷室課長に嫉妬したのよね?」
「…うん。」
「で、後日、羽美ちゃんの内定を知った
笠置さんが羽美ちゃんのお兄さんから
交際のお許しを貰えた事で
数日後に羽美ちゃんは
笠置さんから告白されたのよね?」
恥ずかしいけど
一字一句間違っていない。
「…その通りよ。」
花菜子の言葉に私は頷いた。