Light and Dark
「木野は自分の人生を変えるために、けじめをつけにいった」
けじめ……。
『そう……』
「俺はここの総長、龍牙 颯人 - ryuuga hayato - だ」
そう言いながら黒髪の、綺麗な顔立ちの龍牙颯人が近づいてくる。
ここって、
暴走族……?
『……っ』
「愛奈ちゃん、怖がらなくても大丈夫だよ。ここにいる人たちは悪い人じゃないから安心して?」
『……』
何も言わずに頷くわたしを見て陽向は優しく笑った。
そして龍牙颯人が目の前まで来て足を止めた。
目を見ると、色は真っ黒で吸い込まれてしまいそうになる。
暫らく見つめあって、先に言葉を発したのは龍牙颯人だった。
「愛奈、お前は何を抱えている……?」