Light and Dark
『…もう、平気?』
怪我をしているのに、顔を歪めたりすることなく普通にしている秀樹に、一応聞いた。
「えぇ……愛奈さんが手当てを……?」
『……』
何も言わずに頷くと、秀樹さんも湊と同様に微笑んだ。
「俺の手当てもしてくれたんです」
「……湊はあまり怪我してないみたいだな」
「そういえば……」
そう言いながら二人はわたしに視線を向けてきた。
『別に…暇つぶしの、ただの人助け』
そう言って湊を見ると目に涙を溜めていた。
「っ……」
『……それより逃げたら』