SOMEHOW
「えっ・・・?」

「今はまだ、裕也を好きでいい。だけど俺がそばにいるくらい、いいだろ?いつか俺のことを見てくれれば、それでいい。」



まさか陸にそんなことを言われるとは思わなかった。

だけど・・・だけどそれじゃ、陸が寂しいだけだよ?

やってることは、私とほとんど変わらないじゃん・・・。

そんなの・・・ダメだよ。私も、陸も。ダメになっちゃう。



「ダメだよ、そんなの。それに―・・・」


そんな風に言われたら、私・・・


「・・・“それに”、何?」


陸は鋭く突っ込んでくる。

優しく抱いてくれているけど、まっすぐで何でも見透かすような視線で、私を見てる。



「私が、陸を利用しちゃうよ・・・。そんなの、ダメだから。」


「・・・利用、ってなに?どういうこと?」

< 104 / 217 >

この作品をシェア

pagetop