SOMEHOW
・・・そこから先の記憶はない。

目が覚めて見る景色は知らない天井。

誰かの家の・・・ベッドの上?


起き上がると、隣に陸がいることに気がついた。

手があったかい・・・ずっと握っててくれたんだ。

ゴメンね陸。もう頼らないって、決めたのに。

だけど1人じゃ寂しすぎて、どうしようもできなかった。


「・・・んー・・・あ、起きた?」

「うん。ねぇ、ここって・・・」


少し不安になって聞いてみた。

だけど陸は即答してくれた。


「俺の部屋。あ、まだ寝てろよ。理緒、微熱あるんだからな。」

「え・・・微熱?」

「そう。さっき寝てた時苦しそうにしてたから、熱計ったんだ。そしたら少し熱あったぞ。」


・・・ショックすぎて熱まで出ちゃったのかな。

あぁ、なんか情けないなぁ。陸にも迷惑かけちゃってさ。


「なぁ・・・無理すんなよ。いつだって頼ってくれていいんだし。」


文化祭の日に、ひどいこと言ったのに。

どうしてこんなにも陸は優しいの?
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