SOMEHOW
だから私はほんの少し首を横に振った。

そんな小さな動作にも陸は気づいたらしく


「それって・・・」

「一人に・・・しないでよ・・・?」


私は陸のまっすぐな瞳を見つめて答えた。

陸なら頼れる気がした。

・・・心はまだ裕也君が好きだけど、きっと陸なら裕也君以上に好きになれる。

そう思ってしまったの。だから私は陸に答えた。




そして陸は突然私を抱きしめた。


「・・・ありがとう。」

「それは私のセリフだよ、陸。」


陸の腕の中はあったかかった。優しさに包まれている感じ。

私はもう一人じゃないっていう安心感で心が満たされたんだ。
< 125 / 217 >

この作品をシェア

pagetop