SOMEHOW
とりあえず俺は理緒の手をさり気に握ってみた。

理緒は少し驚いてたように見えたけど、そのあとすぐに微笑んだから安心した。


「うん!・・・っていうか、どこに行くの?」


そう。俺は待ち合わせ場所を告げただけで行き先をまだ理緒に告げていない。

初デートにサプライズってのもアリだろ?


「それは、着くまで秘密。」


そういうと少し拗ねたような顔をして俯く理緒。

だけどさ、


「それじゃ面白くないだろー?」


ここで行き先を言っちゃったら面白さ半減だろ?

着くまでちょっと我慢してろよ、理緒。

だけど理緒はなんだか考え込んでしまったようで、眉間にしわがよってた。

・・・一体何を考えてんだ?



「・・・どしたの?眉間に、しわ。」
< 133 / 217 >

この作品をシェア

pagetop