SOMEHOW
俺がそう言ったのと同時に下がっていた理緒の視線が上がる。

その景色を視界に入れると、理緒の大きな瞳がさらに見開いた。

・・・そんなに驚くことだったか?



「・・・なんで、海?」

「え?なんとなく、好きかなって。」



本当になんとなく、理緒は自然が好きそうな感じだったんだよね。

山とか、川とか、湖とかでもよかったんだけど、やっぱ初デートっていったら、海が一番ぴったりかな、って思ったんだ。


ふと理緒を見ると、俯いてしまっていて顔が見えなかった。

おい、どうしたんだ?具合でも悪いのか?



「理緒?・・・って、え!?何で泣いて・・・」
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