SOMEHOW
そんなことを考えながら気分転換をするために俺は屋上へ向かった。

階段を上がる途中でふと聞こえてきた声。

・・・それは聞きなれた、理緒の声だった。



屋上から聞こえてくる・・・?


階段を上がるたびにはっきりと聞こえるようになる。

聞いちゃいけない、って思ったんだけど止まらなかった。

そして理緒の声と交互に聞こえてくるのは・・・陸の声か・・・?

屋上の扉へとたどり着いた時、少しだけ扉が開いているのに気づいた。

俺はその隙間から屋上の様子を窺った。


『もぉー、なにすんのさー?』

『いいじゃん、こうしたらあったかいだろー?』


陸が理緒を抱きしめながら、風が吹いている屋上でじゃれ合ってた。
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