SOMEHOW
「そんなの、本人に聞かねぇとわかんねぇだろ。」

「・・・聞いたの。」



うそだろ。・・・一体いつから俺のこと・・・?


「理緒には悪いけど・・・全部言った方が理緒のためでもあると思うから、裕也君に全部言うね。」


そういって、由希は俺に全てを語り始めた。

曇り空の下で吹く風が、少しだけ肌寒さを感じさせた。



「理緒は裕也君と遊びの付き合いを始める前から、裕也君のことが好きだったの。
でもね、彼女・・・瑠奈っていう存在に耐えられなくなったみたいなの。
寂しくて辛くて・・・そんな思いを陸に埋めてもらったみたい。“付き合う”っていう形で。」



なんだよ、それ。

俺と遊びで付き合ってるとき、そんなこと一言も・・・っていうか、




そんな素振りや表情さえ見せなかったじゃねぇか。
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