SOMEHOW
・・・いや、俺が鈍かっただけなのかな。

無意識に俺は理緒を傷つけていたのかな・・・。



「だから今更裕也君に乗りかえられないって・・・陸を振ることができないって言うの。
利用したいだけ利用して、陸を傷つけるだけだから申し訳ないって・・・。
だけど本当は理緒は裕也君が好きなのに・・・きっと今もまだ想いは少しも薄れてないはずよ。」



真剣な瞳で俺にゆっくりと語り続ける由希。

由希は本当に理緒のことを大切に思ってるんだな。

そこで少し流れた沈黙。そこを吹き抜ける肌寒い風。

最初に沈黙を破ったのは俺の声だ。






「・・・要するに俺らは両思いってワケか・・・。」
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