SOMEHOW
「由希ってもしかして、陸のこと・・・?」


由希も俺が考えてることの察しがついたみたいで、ふわりと微笑みを見せた。



「うん、実はね。私は陸が好きなの。・・・これはまだ理緒にも話してないけどね。きっとそんなこと話したら理緒は今以上に混乱しちゃうだろうし。」



ホントに、由希って理緒にすげぇ優しいな。

由希だって理緒と陸が付き合ってるのを見るのは辛いだろうに。

今すぐにでも想いを告げたいと願っているはずなのに。



「じゃあ俺は、理緒に俺の気持ちを告げてくるよ。俺のためにも・・・由希のためにもな。」



自信を含んだ笑みを見せてやった。

ホントは自信なんて少しもないんだけどな。

そんな俺に由希はつられたみたいで、一緒に笑ってた。




「絶対、理緒を捕まえてよね。・・・そしたら今度は、私が陸を捕まえるんだから。」







最後に共に気合を入れるためにハイタッチを交わした。


俺は屋上をあとにして、理緒のもとへと向かった。
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