SOMEHOW
―キーンコーン・・・カーンコーン・・・―



今日は何故か授業が終わるのが早く感じた。

今のチャイムが最後の授業の終わりのチャイム。

あぁ・・・とうとう理緒との約束の時間。

“しっかりしなきゃ”

その言葉を何度も心の中で繰り返す。

そして気合を入れるために両手で自分の頬を叩く。

よし。今から俺の全てを、理緒に告げるよ。

理緒から何を言われるかはわからないけれど。




屋上への扉を開けば、目の前にはもうすでに理緒がいた。


「呼び出したくせに遅いよー。」


なんて笑いながら言う理緒がとても可愛く感じた。

こんな風に笑って会話するのはいつぶりだろう?

俺が瑠奈を選んで、理緒が陸と付き合いはじめて・・・連絡すらしてなかったんだもんな・・・。
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