SOMEHOW
「ここ、座れよ。」
といって裕也君は自分の隣を指差して、じっと私を見つめてる。
私は裕也君に言われたとおり、そこに座る。
そうすると右肩にちょっとだけ温かさを感じる。
この瞬間が、ホントに好きなんだ。裕也君を近くに感じる。
それだけで嬉しくなる。
なんだか今日はちょっとだけ甘えたい気分になったから、
裕也君の肩に頭を傾けてみたりした。
私の安心できる場所。
・・・思わず笑みがこぼれた。
少し驚いた顔をしてた裕也君だけど、同じようにふわって、笑ってた。
「どうした?今日はなんか甘えたじゃん。」
視線はテレビに向けたまま、優しい声で聞いてくる。
心地良い裕也君の低音の声が私の耳に響く。
いつもよりも近くで。
「んー・・・なんとなく、そんな気分なの。」
私もテレビに視線を向けたまま答えた。
視線が交わらなくたって伝わってくる言葉。
本当に恋人同士になったみたいですごく幸せだよ。
今だけは、私だけの裕也君でいてよ。
・・・そう思っても、いいよね?